【ドラマ】旦那さんを追い詰めた想い出の音楽とは?【カルテット】
ドラマ、第二章が始まったカルテット。
皆さんはご覧になっていますか?
私は今まさに、切ない夫婦の擦れ違いからのサスペンス展開に大興奮しながらこの記事を書いています……!
エンディングテーマといい、ドラマのテンポ感といい、役者さんの自然な歪さといい、今クールぶっちぎりで好きです。
元音大生としては見ていて辛いところもあって、
しかし、音楽で生きていくことをどうしても趣味に出来ず、夢に据えたが故に地獄を見るアリとキリギリスのアリだとか言ってるドラマに、ありったけの夢抱えた音大生というアリをエキストラで出すとか残酷なことするな。
と、しみじみTwitterで語っていたこともあったんですが。
気づけば毎週楽しみに、TVの前に正座する火曜日です。
ところで、今日の放送で、二人が結ばれた際に、そして決定的にすれ違ってしまった際に掛かっていた音楽、ご存知でしょうか?
前回のときにも掛かっていたので、テーマのうちの一つなのかもしれませんね。
私も大好きな、マスカーニ作曲の歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より、「間奏曲」です。
歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より「間奏曲」(マスカーニ)
〇「カヴァレリア・ルスティカーナ」
間奏曲は美しく、滲み渡るような哀愁漂う一曲ではありますが、この歌劇はかなりドロドロとした結末を迎えるオペラなんです。
トゥリッドゥという一人の男には、かつてローラという美しい恋人がいました。
しかしそのローラは彼の兵役中に、なんと馬車屋のアルフィオと結婚してしまったのです。
トゥリッドゥは仕方なく別の女性と結婚を決めて婚約までしますが、結局、不在がちなアルフィオの目を盗んで愛しのローラと逢引をするようになります。
それが、婚約相手に知られてしまい、彼女は大激怒!
すぐさまそれはアルフィオの知るところになり、二人は決闘をすることになり……
結局最後は、決闘の末トゥリッドゥが命を落とす、という愛憎劇です。
〇「間奏曲」
ドラマで使用されたこの曲は、オペラでは決闘の始まる前、場を仕切り直すかのようにして流れる一曲です。
此処に浮かび上がる「決別」だとか「決意」のような哀愁を漂わせつつ、これから起こることへの示唆(殺人だとか、そういうものかしら?)が巧く引き出されているように感じました。
〇なぜ旦那さんはその曲を聴いて逃げ出してしまったのか?
ここからは私の考察ですが……。
ずっと、「恋人」のようでいたいと願っていた旦那さん(クドカンさん似合い過ぎです好い意味で)。
牧さん(松たか子さん美しいのに不思議キャラ似合いますね)と向き合おうとしたということは、「夫婦でいる」ということを決意しようとしたんだと思うんです。
逃げてばかりで自分勝手なのかもしれないけど、結局一度も奥さんを裏切らなかったですよね。
恋ではないけど、夫婦愛を育んでいこうと思ったんじゃないでしょうか?
…そこで、あの思い出の曲です。
並べられた写真と、必死に笑顔を繕う奥さんの姿。
「恋」を喪った心には、もう甘くは聴こえなかったんですね。
彼の中で、結婚前の奥さん、というのは、半ば神格化してしまっているんじゃないかなあ。
と、個人的には解釈しました。
件の詩集を鍋敷きにした瞬間、「ああああああ」と声を上げたのは私だけじゃないでしょう。(笑)
というわけで、勢いのままに語ってしまいましたが、来週は展開も大きく動きそうな予感。
出来れば次もブログに書き殴りたいと思います。
では、今日はこれにて。
読んで下さってありがとぅショコラ~~。