心をうつ音楽、とは。

元音大生の奮闘リハビリボイストレーニング

【ドラマ】すずめが泣きながら弾いた一曲に込められた想い【カルテット】

「大人は秘密を守る」

 

いや~~今回も面白かったですね~~~!

 

個人的には、怒涛の急展開の間に挟まる高橋一生さん演じる有森さん・松田龍平さん演じる別府さんのコミカルなシーンが大好きでした。笑

「ホットケーキー!!!!」

 

一番印象に残っているシーン、を挙げるのがむつかしいくらい、どの瞬間も心に迫る

場面ばかりでしたね。

冒頭、松たか子さん演じるマキさんが、義母には「別れます」と迷いなく告げていたはずの夫と鉢合わせ、内に溢れる喜びを隠しきれないままで彼と接し、そして、口紅を引くシーン。

流れる「大人は秘密を守る」をBGMに、唇に線を引くように。

たまりませんでした………。

 

マキさんと旦那さんの決別や、吉岡里帆さん演じるアリスちゃんの黒幕っぷり(?)もかなり心にくるものがありましたが、今日書きたいのはそこではなく…

(個人的に、目の笑ってないアリスちゃんはめちゃくちゃ好きです。いいキャラしてる。)

今回の見どころの中でも、すずめちゃんとマキさんの関係性が垣間見える部分が大きかったかなと思います。

すずめちゃん、最初から最後まで、マキさんのことを想った行動してましたね。

詐欺師扱いされた過去を知られた時、自分の欲しい言葉をくれて、大好きな場所に連れ帰ってくれた、母のような姉のような存在。

恋愛感情にも近い執着があったのかな、と思ったのは、やっぱりコンビニの前の爆弾発言シーン(マキさん…!)でしょうか。

 

あのシーンでだけ、マキさんに対する口調が変わっていたのもよかった。

まるであの日の子供のように、縋るように「行かないで」というすずめちゃん…。

自分達との暮らしではなく、夫との生活を選んだマキさんを見送った後、独り(いや、すぐ近くで有森さんがお茶漬け食べてましたが…笑)チェロを弾くすずめちゃん…。

片方の瞳から、一粒だけの涙を流す姿がたまりません。

満島さん本当にこういう役似合うなあ。不思議な雰囲気がある。

 

話しは逸れますが今回のマキさんは全体的に「女」って感じでしたね。好きなひとに逢えて浮かれる、ただの女。色気がすさまじかった。

それでも妙ないやらしさがなく、寧ろ切なささえ滲む演技でした。

それなのに最後は抱きつくことをしないで、そっと手を握ったマキさん。幸せになってほしいです。

 

……と、いうわけで!

ドラマの純粋な感想が長くなりましたが、今回はすずめちゃんが涙を流しながら演奏したあの曲について紹介したいと思います~(遅い)

 

曲名は、「Both Sides Now」

ジョニ・ミッチェルというミュージシャンが歌う、名曲です。

恥ずかしながら私も、歌詞をしっかりと調べたのは今回が切欠なのですが…。

 


Joni Mitchell - Both Sides, Now [Original Studio Version, 1969]

 

邦題は「青春の光と影」。

物事には光と影がある、人生の理想と現実を歌っています。

幼い頃に詐欺事件に巻き込まれたすずめちゃんにとって、青春とはカルテットとして活動し四人で暮らす今のことなんじゃないかな、と思いました。

そう考えると、なんだかまたほろりときてしまいますね。

 

特にぴったりだな、と思った部分を紹介します!

(和訳はインスピに近いので、細部が間違っているのはご容赦を…!)

 

「なびいて揺れる、天使の髪 空に浮かんだアイスクリームのお城

 羽根で出来た深い谷が、あちらこちらにあって

 そんな風に雲をみていた」

「結局私は、人生なんてちっとも分かっていない」

 

彼女にとっての「雲」は、きっとマキさんだったんだろうな。

今までのすずめちゃんはあくまでも「騙す側」で、夫を殺したかもしれないマキさんのことも最後には信じることに決めた彼女だからこそ、今までアイスクリームのお城だったものの裏切り(というと語弊があるかもですが)に抱いた寂しさが現れていると思いました。

 

欠点で繋がってる、とマキさんが称したカルテット。

来週はいよいよ最終章!相変わらずの不穏さを詰め込んだ次回予告でしたが、どうなるのでしょう……!

「マキ戻った」マキさんが口遊む鼻歌がラスボス感ありすぎたことだけは確かだ!

テレビの前で正座待機ですね♪

 

ではでは、長くなりましたがこれで。

読んでくれてありがとぅショコラ~~~。